厚生年金基金理事長が逮捕で思うこと
収賄容疑で北海道石油業年金基金理事長を逮捕 贈賄容疑で2人も(北海道新聞)
私もこの基金に加入していた時期があり、9年程加入者だったが、退職時に脱退一時金をいただいたので、今度基金から年金を受給することはない。
そもそもが厚生年金基金で加入者が不利益を被っているのかというと、上乗せ(つまり厚生年金+α)部分は企業の負担であり、従業員は上乗せ部分の運用益から受給するだけなので、直接の被害はないわけで、基金の加入者が給与から負担しているのは一般の厚生年金の額と何ら変わらない。
厚生年金基金の設計自体が、運用利回り5.5%などという今ではありえない前提条件で成り立っているため、ハイリスクな商品も織り交ぜて運用しているのも実態だ。
おそらく実運用では平均1%台ではないか。
さて、今回、逮捕された高濱氏は私もお会いしたことがあるが、当時はJOMO系の新北光石油の社長だったと思う。新北光石油は、勝木グループの北海道エネルギーの吸収されたので、今はどういう立場になっているのかは不明。
私が世話になっていた会社の社長はこの厚生年金基金の資産運用委員長だったが、世間で「代行返上」などの問題が露呈する前から、基金危機説を唱えており、早々に脱基金を図っていた。そして、当時の私は総務の責任者でもあったので、脱基金を具体的に実際に実行していた。そうでもしなければ、加入者数が大い企業に破綻時の債務負担がくる恐れが多かったから、賢明な措置だったと今でも思ってる。
それにしても逮捕者が出てしまうとは想像もしていなかったけど、基金のことだけじゃなくて、石油業界にあのまま残っていたら、今頃どうなっていたかと思うとちょっと恐ろしくなる。
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