白鳥十郎とは
白鳥十郎そば本舗というお店がある。
白鳥十郎?
ちょっと調べてみると、白鳥十郎とは白鳥十郎長久のことで、山形県河北町にあった谷地城主だったようだ。
白鳥長久は、戦国時代に山形城主の最上義光から警戒され謀殺された武将で 、織田信長に遣いを送るなど当時は一目置かれた存在らしい。
そんな白鳥十郎長久の名前を冠したそば屋が、白鳥十郎そば本舗である。
谷地と言えば言わずと知れた、冷たい肉そばのメッカだ。
その中では後発に当たる。
谷地の肉そばは、「いろは」、「一寸亭」が有名。
通の中では、いろは派、一寸亭派に分かれるほど、この2つは群を抜いている。
そんな双璧の谷地の肉そば界の中で、近年、新勢力として台頭著しいのが、白鳥十郎である。
元々、白鳥十郎のオーナーは現在の店舗の近くで宇宙電器という家電専門店を経営していたらしい。
地方の電気屋は、郊外型量販店に押され、次々に姿を消していったが、宇宙電器もその例にもれず、新たな業種展開を模索せざるを得なかった。
その展開は、スナックなカラオケ店であった。
そして行き着いたのが、肉そば屋ということになる。
しかも店舗は、肉そばの老舗、いろは支店の2つ隣にある。
前置きが長くなったが、日曜日の13:00をちょっと回った時間帯に訪問。
既に4組くらい待ちの状態で、席は少しずつ空いてきているにもかかわらず、片付けが間に合っていない様子。
見た感じ、ホールの回し方が余り効率的とは言えない。
30分くらい待ち、やっと席に通された。
私が頼んだのはオーソドックスな「冷たい肉そば」。
そばは他店舗と変わらないかな。
同じ山形の大石田町は河北町の隣りを流れる最上川を上流に遡ったところにあり、そこも「そば街道」として有名だが、そこのそばは、非常にそばの香りが強い、切り方も素朴な田舎そばだ。
そこに比べれば、非常に形が整った完成度の高い田舎そばだと思う。
スープのほうは、「いろは」、「一寸亭」と比較すると、あっさりしていて、透明度も高い。
肉そばは親鳥からしっかりしたダシを取る、非常にコクのあるスープが特徴なので、ここはやや新しいスープにチャレンジしている気がする。
ただ、肉そばを食べたことがない人であれば、僕はやはり、世に肉そばを知らしめた「いろは」か「一寸亭」をお勧めしたい。
いろは、一寸亭とも、本店、支店があるので要注意。本店、支店で味も違う。
これら老舗を味わってもらってから、その個性の強い肉そばを一般的はそばにやや近づけたのが、ここ白鳥十郎かなと思う。
『白鳥十郎そば本舗』
山形県西村山郡河北町谷地字月山堂407-1
TEL 0237-73-2693
営業時間
10:30~22:00(L.O.21:30)
ランチ営業、日曜営業
定休日
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