[マクドナルド]店長は管理職にあらず?
日本マクドナルドの店長が起こした「残業代請求訴訟」で、東京地裁は1月28日「店長は非管理職」との判断を下し、未払いの残業代他755万円の支払いをマクドナルドに命じました。2005年に30分単位の時間計算により切り捨てられた賃金の支払いを命じられたのもマクドナルドでしたね。マクドナルドの従業員は相当ESが低いのかもしれません。
しかし、これは相当に衝撃的なニュースです。というのは、外食産業の多くは、「店長=管理職」として残業代を払っていないはずで、同様の訴訟が今後発生するのは必至です。
争点となっている「管理職の基準」について、今回、東京地裁は次の3つの基準を示しています。
・経営者との一体性
・出退勤の自由
・一般労働者との賃金差
私はある会社の総務の責任者として、店長に管理職手当を一律支給することとし、残業代を支払わないよう就業規則・賃金規程を改定した張本人であります。その企業では店長に残業代を支給すると、その上司(ブロック長)を超える年収になっていて給与体系の矛盾が発生していました。
だからといって店長の基本給を下げるのは「労働条件の不利益変更」に当たりますし、ブロック長の賃金を上げるとなると、その上位上司も芋づる式に上げなければならず、人件費負担が高くなるばかり…
一方、その企業では店舗のシフトは店長が決定しているので、自分だけ店舗に長く留まり労働時間を長くし、残業=生活残業という図式ができあがっていました。
就業規則を変更するときは労基署の承認が必要ですから、私が労基署に出向いたわけですが、監督官からは「管理監督者というのは工場長のような組織を監督する立場にある人を言う」「印は押すが認めたわけではない」と言われました。ただ企業の実態を労基署が知るすべもなく、グレーではあるけれど、運用上不都合が出たら、その時はアウトということか-と解釈しました。
その企業はそのまま運用していると思いますが、店長だから管理職ではないと決めつけるのは早とちりであって、世の中の店長が皆、訴訟を起こし、勝訴できるとしたら人件費で破綻する企業が沢山出るだろうと思います。
マクドナルドは控訴するようですが、とことん争ってもらいたいものです。
ただ私が言えるのは、一般労働者だけでなく上位上司との比較においても合理的な賃金体系になっているか、ESの低下が会社に帰属意識のない社員を増やしていないかということで、そこがまた経営者や人事総務担当者の腕の見せ所なのだろうと思います。
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